煌めかない感想倉庫

映画の感想まとめようとしたけど結局書かなかったブログ

【ネタバレ含】竜とそばかすの姫 感想

映画「竜とそばかすの姫」見てきた

多少不満はあるが是非劇場で見てほしいアニメ映画

見た当日の熱があるうちに雑なネタバレ有りの感想を

 

ネタバレ無しの感想はTwitterに(リプにも続く)↓

 

【ここからネタバレあります】

 

目次

 

特に良かったとこ

映画館のパワーもあるが前情報からの期待通り、音楽と映像美は本当に素晴らしかった。アナ雪2や君の名はでも感じたがミュージカルや音楽を中心に据えた作品と映画館の圧倒的な音響の相性は凄い。ラストの歌唱シーンは特に感動モノ、コーラスには弱いです。

もちろんサマーウォーズに続き、電脳世界『U』の世界観だったりデザインだったりも良い。個人的にニューストピックの写真が横並びになる演出(「Who is Belle?」とか「Who is THE BEAST」)あたりがお気に入り。

ディズニーのオマージュの話

監督が言及しているように、もちろん「美女と野獣」のオマージュが多く、特に竜の拠点である城周りの展開・演出はまさにといった感じ。出て行けのくだりとか舞踏会風のシーンとか。細かい所だと、召使いAIのコミカルさが食器の召使い達を彷彿とさせたり、バラが関わってきたり。

鑑賞中は気づかなかったが主人公はBelle(ベル)で、竜の英名はThe Beast(野獣)でまんまだったのね。流石に黄色いドレスではなかったけど。

ほかの個人的な勘繰りだと、「アナと雪の女王」のオマージュなんじゃないかと思うシーンもある。すずが初めてUの世界に来て、ずっと現実世界では歌えなかったのにここでは歌える!と歌い出すシーン。ここでの衣装が何故か雪の舞う白いドレスというのと、自分のありのままを解放できる場所・状況に来て感極まったエルサが歌った「Let it go」と重なる所があるからここはエルサのオマージュなんじゃないかなーと予想している。ちょうどBelleのデザインを担当したのがアナ雪やラプンツェルと同じ人だと言うし。

これを書いてる中で、雪の衣装なのは単にUに突入する前のシーンが冬で雪が降ってたからじゃねって気もしてきたけど、アナ雪が好きなので夢のある方を信じておきます。

声優、というかikuraの演技がうまいって話

細田守作品だけでなく、ジブリ新海誠作品などのアニメ映画TOP3的な存在は全て声優を本業としてない人を中心に据えるところがあり、そこも1つの味と言えるのであまりそこに対して文句があるわけではない。だからこそ、あのすず/Belleの圧倒的な歌唱シーンがあったと思います。

ただ、その中でも主人公の幼馴染みのヒロちゃん役を演じてたYOASOBIのボーカルikuraこと幾田りらの演技がかなり上手く、メインキャラの中でも際立ってたと思う。最初は声優の人なのかと思ってたのでスタッフロール見てびっくりですよ。冒頭から登場するかなり個性的なキャラで(Belleをプロデュースしだしたあたりから、次第に暴走していくのかなと思ってたが、そんなことはなかった)、終盤までしっかり印象的なキーキャラの一人だったので凄い。

歌も上手くて声優も上手いなんてすごい。

 

もったいないストーリーの部分

感想としては「良い映画」であることは間違いないんだけど、ストーリー部分は微妙というか惜しい部分が多く感じた。色々あるけど特に気になったのは2点。

不満点1「最後の展開」

虐待父親から竜のオリジンとその弟(クリオネちゃんのオリジン)を助けるために東京まで行くというシーン、急ぎとはいえ子供ひとりで行かせるのは危なくないかと。男学生や大人も一緒にいたんだから流石についていくべきじゃないかなぁ、実際怪我させられてるし…

不満点2「はたしてハッピーエンドなのか」

主人公すずの成長という点ではまさにハッピーエンド。歌えるようにもなった、喋りもしなかった父親と素直に喋れた、しのぶとの距離も縮まった(?)、多分明るい未来が待ってるんだろうなという感じ。

ただ、竜とその弟を救うという目的はちゃんと達成されたんだろうか。子供向けによくある勧善懲悪的に父親に罰をというわけではないが、兄弟が幸せそうにしている描写くらい欲しかった。今まで何回か父親を止めるような行動があったが、結局変わらなかったという話があったのであの一件だけでしっかり都合よくハッピーエンドになってくれるかは不安が残る。

不満というか疑問「竜の襲撃理由」

竜の初登場シーンは、Belleのライブを妨害しに来るというものだった。結局あの理由は何だったのだろう?

「助けたいとか偽善を言うが結局口だけの奴らなんてうんざりなんだ(うろ覚え)」とか言っていたので、Belleの収益を全て竜の父親の(偽善)活動も含めたチャリティー活動へ寄付していたため、それが癪に障ったというのが自分の予想なのだが、それで合ってます?

 

細かい不満とか

  • 良かったけれども恋愛描写がやや長かったかな?
  • しのぶが終始ミステリアスなクール系で結局よく分からない。
  • ちょっとBelleと竜の心の距離が縮まるのが早い?

これらを含めた大体の不満はあと10〜30分ほど映画が長ければ掘り下げとかが入れられて良かったのかなぁ。書籍版はわりと充実してるというが果たして。

そんな書くほどでもない話

  • 初めてライブを妨害しに来た竜を見た時に、怖いとかなんだこいつとかじゃなくて、「あなたは誰?」なんて思う?
  • こいつ悪い奴なのかなとか途中途中勘繰ったりしたけど、竜父以外みんな良いやつだった。正義軍団は解釈が難しいの例外として。
  • unveilされたすずが歌うシーンで、亡くなった母と重なることを感じたみたいな描写があったが全く分からなかった。これは多分自分の理解力不足。
  • 絶対サマーウォーズ要素もファンサービスで入れてると思うんだけど見つからなかった。
  • スタッフロールになすなかにしと鬼越トマホークがいたんですけどどこですか。unveil後の歌唱シーンあたりかな。
  • そこそこおもろかったけど、女子グループの誤解を解決する三国志みたいなゲームのシーンいる?

まとめ

不満の方が長めになってしまったが、映画としては凄く楽しんでます。やっぱり映画館はいいな!

最初でも述べたようにやっぱり音楽と音響設備の相性が素晴らしいので、この映画は是非劇場で見てほしいところ。苦しい状況の映画業界を応援したいところもあります。

あと天気の子を見てないので見なければ。細田守作品もサマーウォーズ以外しっかり見れてないし。

 

あとがき

映画とは関係ない反省として、この時期なので映画を見るときはいつも早朝の人の少ない回に行くようにしていたのだが、今回は適当に昼にしてみたのはまずかったかもしれない。人気なのもあってかなり人が多かった…

 

ようやく感想投稿用として立ち上げたブログの活用ができた。この夏は他にも緋色の弾丸、ブラックウィドウ、ザ・スーサイド・スクワッドも見たのでその感想もぼちぼち上げていきたいところ。

本当はクリアしたゲームの感想や個人的GOTYの記事も書きたいのだけども、結構時間を食ってしまうためいつも断念してしまう…